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今川大草紙
躾式法の事
一御年男きん〈◯勤〉ずる事、元三にいかにも早天に出しおして、先御やうじ二つ奉りてよし、長さは六寸たるべし、是お一づヽかんなけに置てしんずべき也、其後しやうじなどお明て、御座敷おきよめべき也、すみおも置べし、御てうづも御年男の役也、若水おいつもの御手水のかんにわかして参らせべき也、はんぞうたらいの中にゆづり葉お置べし、しだお下にゆづりはお上に、扠あおめなる石のちひさきお三つ金輪に置べし、十五日迄は、何事も御いはひ事は、御年男の役也、節分の夜の鬼の大豆おも御年男きんずる也、