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倭訓栞
中編十三多
たからぶね 宝貨お積たる船おえがきて歌あり、回文也、全浙兵制にも載て、とおのねぶりお十人共舟と釈せり、詠歌本紀には、長夜の眠の中に十界お流転する事とす、此お除夜に枕の下にしく、吉夢お見てはつなぐといひ、凶夢お見てはながすといふ也、居家必要に、夢乗船吉、夢船渡主大富貴と見えたり、