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文朝画談
宝船の事〈正月十六日文朝〉 節分の夜に内裏宿直のものに給ふ宝船の画は、花園実久朝臣、貘字(○○)は後陽成院宸翰にて、絵文字とも宸刻なり、〈◯中略〉宝船の板木は、万治の火事に焼失せしお、京極殿にありしおもて飜刻せられたりしが、今つたへたる板木なり、内侍所に納めありて、節分の夜宿直のものに今も賜はれり、