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日本歳時記
七十二月
晦日 又今夜船お画て褥の下に藉事あり、これ韓退之の送窮文に本づけるにやといへる人もあれど、利欲に汲々たるは世俗の通患なれば、船にたからお積て、我家に入ん事おこひねがひ、夢になりともその事お見まほしさに、俗人のかくはするなるべし、誠に婦人女子のたはぶれにして、丈夫たる人のすべき事にあらず、