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安斎随筆
前編十四
正月宝舟絵 古代の書に、宝舟絵お正月枕の下に敷事所見なし、京都将軍の頃は、既に此事ありき、沢巽阿弥〈将軍家同朋、大永、天文、永禄の頃、〉覚書雲、貞孝之御調進、〈◯中略〉それにて調申候事も候し雲々、貞孝は伊勢守貞孝也、将軍家の政所職也、貞孝より宝舟の絵お献ぜし也、〈◯中略〉御造子は御曹子なり、