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橘窓自語

五条天神〈今松原通西洞院西南角〉の神宝は、金のたから船なるよし、天明の大火災の時、動座させ奉りしこと、町家菊屋権兵衛語られしと、中野能充物語せり、この天神は少名彦の神なり、例年大晦日節分等に、たから船の画お出せるお、人々請受けて守とするおおもへば、御神の御影の心にやあらん、