[p.0923]
簾中旧記
正月御つへの事
一御杖と申事は、十五日のあした、とく、さぎつてう、おもてにて御覧じ候てのち、いつもの御所にて、上様はじめまいらせ候而、御女房衆の右の御かたのうえお、三づヽそと御うち候、その御杖に御あたり候が、御面目にて候、ちとはくおおかれ候て、春の野のえなどろくしやうえに、かヽれ候とて候、