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弁内侍日記

十五日、〈◯建長三年正月〉頭中将〈為氏〉まいりたりしお、かまへてたばかりてうつべきよし仰事ありしかば、殿上に候お、少将内侍げざんせむと心えて、大かたたび〳〵になりて、こなたざまへまいるおとぞ、人々つえもちてよういするほど、なにとかしつらむ、みすおちとはたらかすやうにぞ見えし、かへりて少将内侍うたれぬ、ねたき事限りなし、