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禁中恒例年中行事
正月
十八日 三毬打〈又爆竹〉
是は清凉殿朝餉之間、簾中出御にて御覧あり、公卿殿上人南の椽に候す、宿直の滝口二人階下に候す、南広庭四脚門より東方、月華門より西方にて三毬打有、出御後修理職始むべきよしお申す、陰陽師大黒民部是お勤む、三毬打に火おうつす、三毬打焼る間、鬼の姿にて一人棒ふり有、次に鞨鼔打小童二人有、次に鬼の姿にて隠し太鼔といふて太鼔打有、右終る頃三毬打も焼畢、入御也、今日の三毬打は、諸家より調進也、作り方十五日の如し、今日も雑人拝見お入るヽなり、