[p.0949]
子日は、古へ正月子の日に、高に登りて遠く四方お望み、以て陰陽の静気お得るに原づくと雲ふ、我国にては、其第一の子お初子(はつね)と雲ひ、第二の子お弟子(おとね)と雲ふ、若し子日三ある時は中子(なかのね)お用い、或は二月に之お行ひしことあれども、初子お以て主とするなり、此日朝廷にて宴お賜ひ、野に行幸し給ふことあり、故に臣庶に在りても、亦野外に遊び、小松お引き、若菜お摘むお以て例とす、