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散木棄歌集
一春
伊勢国に侍ける比、むつきのはつねの日、ねいみ(○○○)といひて、家おいでヽ野にいきて、ひねもすにいくらして、かやおかりてこがひするおりに、えびらといふなる物にすなるお、そのついでに、ことのもとなれば、松おなおざりにひきてかへるとてよめる、
春たてば初子のいみにたびいして袖のしたなる小松おぞひく