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栄花物語
十一莟花
うへ〈◯三条〉いづらは若宮〈◯三条皇女禎子〉はととはせ給へば、命婦のめのといだきたてまつりてまいる、〈◯中略〉あなうつくしとみたてまつらせ給て、いだきとりたてまつらせ給て、もちいかヾみみせたてまつらせたまふとて、きヽにくきまで、いのりいはひつヾけさせ給ことヾもお、おまへに候人々は、えねんぜずおのづからうちさヾめき(○○○○)、うづえ(○○○)ほがひなどいふ心ちこそすれとて、しのびやかにわらふお、いかに〳〵とおほせらるヽほども、すヾろにめでたくおぼえさせ給、