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建武年中行事
十六日〈◯正月〉踏歌節会、三献までは元日にことならず、楽はてヽ舞妓南庭おめぐる、遅ければ、内弁御後に職事や候、ぶぎとうといふ、舞妓殿上の小庭より出て、校書殿にならびいる、掃部寮南庭に筵道おしく、二行にまろくしく也、楽前大夫と雲者二人、帯剣してこれおみちびく、橘の南ざまにてとヾまる、舞妓庭おめぐること三反、内教坊しりにあり、舞妓は典侍御めのと、后宮などよりいださる、次にぶぎの拝あり、次に宣命常のごとし、けふは一こんに国栖御酒の勅使、二献に楽、三献に舞妓なるおりもあり、節会はてヽ、舞妓中宮にまいる、饗禄あり、