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守貞漫稿
二十六
二月十五日涅槃会 諸所仏寺には涅槃像の掛物おかけ、往々詣人あれども、三都ともに群集と雲程のことは無之、 大坂にては正月の餅にて製したる霰に、白豆青お交へ煎て、供之家もあり、俗の言に、是お御釈迦さまの鼻糞と雲也、 江戸は今日いたヾきと名付て、新粉製に赤小豆餡おつけて供物とす、大坂上巳の物と同製にて小形也、