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続世継
四波の上の盃
三月〈◯寛治五年〉三日曲水宴といふことは、六条殿にて、この殿〈◯藤原師通〉せさせ給ときこえ侍き、から人のみぎはになみいて、あうむのさかづきうかべて、もヽの花の宴とてすることお、東三条にて、御堂のおとヾ〈◯藤原道長〉せさせ給き、そのふるきあとお尋させ給なるべし、このたびの詩の序は、孝言といひしぞ、かきけるときヽ侍し、