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雛遊は、ひひなあそびと雲ふ、往昔は、平生に之お行ひしが、後には三月三日お期して之お為せり、ひひなは、原と児女が平日弄ぶ所の小偶人にして、略してひなと雲ひ、雛の字お用いる、其雛には土偶あり、紙製ありて一ならず、其附属品も亦甚だ多し、徳川幕府の時、盛に華美お競ふお以て、幕府屡々之が制限お立てたり、