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源氏物語
二十八野分
物さはがしげなりしかば、とのいもつかうまつらんと思給へしお、みやのいと心ぐるしうおぼいたりしかばなん、ひいなの殿は、いかヾおはすらんととひ給へば、人々わらひて、あふぎのかぜだにまいれば、いみじきことにおぼいたるお、ほど〳〵しくこそ吹みだり侍りにしか、此御とのあつかひにわびにて侍りなどかたる、