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東都歳事記
二四月
八日 灌仏会〈諸宗寺院勤行あり、本堂中又は境内に、花の堂お儲け、銅像の釈迦仏お安じ、参詣の諸人小柄杓お以て、香水お仏頂に澆(そヾき)奉る、在家にも新茶お煮て、仏に供じ、卯の花おさヽげ、又戸外に卯の花お挿なり、今日仏に供ずる所の餅お号して、いたヾき、又花くそといふ、年中行事大成に、花供御の誤にやといへり、但し京師には、涅槃会の団子おさして、しかいふとぞ、〉