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安斎随筆
前編十二
一薬玉 今世京都に在る薬玉、右の体也、今在るは紅白のつヽじの花〈糸花なり〉艾草菖蒲お少結付て、花枝の中央に玉あり、香物お合たるかけ香也、草虫の形はなし、五色の糸六七尺計垂れ下る、御簾に掛る也、上に釘にかくる輪あり、