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親俊日記
天文七年五月四日丙子、従細川奥州為嘉例、根菖蒲貴殿へ被進之、其御状に、来年は若子御誕生あり、甲荘にさせらるべき由にて歌あり、
 ひく心あさかの沼にあらぬとは君ぞあやめのねざしにもみん
  於当座色々返歌可仕候由候間   親俊
 君がひく心のそこいあさからぬあさかの沼のあやめともみん