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建内記
文安元年五月六日乙卯、伝聞、去朔日於大炊御門烏丸辺女房輿過候、童部等、あれは誰が御輿、大炊殿御輿とはやしけるお、共の男、童部の頭おはるまねして過候けるお、あとにさがりて共したりける男が、以外沈酔けるが、それと見て、件童部お様なく三刀さして過けり、〈◯中略〉件童部は八歳になりける、父已死、孤露也、菖蒲冑の刀にても持たらば、敵はとるべかりし物と雲けると雲雲、