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後水尾院当時年中行事
上七月
七日、〈◯中略〉けふの御料にとて、前一両日の中、上らふより、ちの輪お調進せらる、御所にて女中衆にたぶ、おの〳〵袖につけらる、主上のも進上あれど、御そでにつけらるヽまでの事はなし、二親有人は輪三、〈金、銀、紅なり、〉かた親ある人は輪二、〈金か、銀か、紅、〉二親ともになき人は輪一、〈金か、銀か、〉朝盃あさがれひ等例のごとし、夕方御祝に初献〈そろそろ〉御汁お供ず、土器に少し御汁おうけられて後、少しづヽ三口めす、御かへ参る、又二口めす、次に索餅お供ず、是も御はし下る、次に御盃参る、二献〈御まな〉三こん〈からうり〉お供ず、女中御前のおしきに半そろ〳〵、なかばは索べい入てたぶ、三献の唐瓜も御ばんに入て、もて出で一臠づヽたぶ、