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禁中近代年中行事
七月
七日夜七夕祭 常の御殿御庭に、二間四方程に四角に、えだ付の竹長さ七八尺程、ふとさ五寸廻り程、上に小なわお四方に引、御前の方のなわに、五色のきぬ糸かけさげる、竹四方の内にはこもお敷、御えんがわに高つくへ有、其上に、はり、糸、あふぎ、笛おおき、あこだうりお皮ともに輪切にして、かわらけ七つに入、台にのせ、しほあわびお切、かわらけ七つに入、台にのる、かぢの葉、ひさごの葉おしき、此上にはすの花おむしりおく、御えんにもこもお敷、つのだらひに水いつはい入おく、御灯七つともし、御くわいししよくの上にあり、