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改正月令博物筌
七月
十三日 魂迎〈迎火、今夕方に、亡人の聖霊おむかふるとて、麻柯おおりて火に焼く、是お迎火と雲也、仏家に説多し、 世間に、松お門火に焚き、樒の枝にて、清水おそヽぐ事あり、思ふに火の陽光お以て、天の陽の魂お降し、水の陰精にて、地の陰気魄お呼びのぼして、亡者の魂魄おむかふるなるべし、蓋漢土の鬼神おまつる式おまなひたるものならんかし、〉