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紀州政事鏡
下
一雖倹約中〈与〉盆中三日之内、夜中灯籠切籠一つ二つ、花火三本宛出し可申候、無益之費には候得共、年中其時々之義不致候得ば、人の心窮屈に成行事なるもの故、右之通可為致候、畢竟年中倹約いたす事も、其時々の事お可致為也、諸人に悦び慰おも、一向に差留候事は、木石同様之事也、元来諸人の悦は、当家の祈禱と可存事也、