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内院年中行事
八月 一朔日たのもの御祝として、色々の物、院中、宮々方へまいらせらる、又方々よりも献之、御盃事如常、
一たのもと雲事は、田実(たのみ)と雲事也、此事後嵯峨院御時より初る事也、未御里に御座ある時、諸臣より当年の田の実と雲て、米初尾お献ず、其後不慮の御位おもたせらる、其吉例なりとて、御在位の時皆献之故実也、依今に諸臣女官までも遵之也、此外不及見、不知也、