[p.1302]
内安録
一八朔御進献馬の目録、何毛にても月毛と書来りしお、御右筆頭久保吉右衛門、如前例月毛と認、堀田老中筑前守へ入見分たる時、筑州、是は今度の御進献馬と毛附が相違せりと申されければ、あなた様、何お御存じでと返答しければ、即座に久保吉右衛門は改易被仰付、向後は月毛と不認、全の毛附お認可申と仰渡されしは、故実お失ひ口おしヽ、近頃御進献は野馬になれど、毛附の復古はなし、