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一話一言
十二
池田氏筆記 一桂女、毎年始、八朔、所司代へ御礼として三四人づヽ来る、年始に飴、八朔に菓お上る、〈菓は柿梨の類なり〉桂の里に住す、人別に鳥目一貫文づヽ下さるなり、目見無之、著服は途中にては、かづきおし、例席にては、かいどりおして、頭に古き布お頂くなり、桂女の名、左の如きもの也、 婦くり 地ぞう ふくら抔と雲り