[p.1308]
田氏家集

八月十五夜宴、各言志探一字得亭、
隣月情多暗数蓂、逐光移座最西亭、若令他夕如今夜、不惜明朝一莢零、
 ◯按ずるに、田氏家集八月十五夜宴月の詩の下に、晩秋陪右丞相開府賜飲、于時美作献白鹿、仍命賦四韻と題せる詩あり、美作国より白鹿お献ぜしは、貞観四年の事にして、三代実録九月二十七日の条に見えたり、以て此詩の貞観四年に係れるお知るべし、