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宗五大草紙

公方様諸家へ御成の事一毎年節分に伊勢守宿所へ御成候、其時は五迄参候、又此時にかぎりて、同名の衆御供致し候はぬも、少々御相伴衆の御配膳お申候、又同時御成にぐご過て、そと御しづまり候時、同名備後守方に定りて、障子の際へそと参候て、鶏のうたふまねお三声仕、雀の鳴まねお仕候へば、御ひるならせ給候て還御成候、さだまりたる事にて候、