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幕朝年中行事歌合

三十四番 右 節分
冬と春と行かふ道の誰かれも迷はでのぼるとのヽうちかな〈◯中略〉
 節分と申は、立春の前の夜、儺おやらひ豆おまく事、都鄙みなおなじ、黄昏の頃、年男の老臣長ばかま、其余の宿老少老は、熨斗目半袴にて出仕あり、奥のおまし所に豆お置き、執参の人々も歓おのべらるヽにやあらん、此夜宿老小老の外は、別に出仕するにいたらず、