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古今要覧稿
時令
節分、正誤、 按に、節分の夜大豆打事、宇多天皇より始れりといふ事は信用しがたし、しかはあれど故消遊軒は、壒囊抄の説おも捨べからずと申されしと也、正月七日若菜お献る事、此御宇よりはじまれば、これらによりて豆打事も、此時よりといひ出しならんか、且たしかなる本説お見ずといひながら、古記の中雲、節分の大豆打事雲々といへるは、とりとめざる説にしてとりがたし、字鏡集䱝音はとみえ、こひと訓ぜり、康熙字典に博雅お引て、黒鯉謂之䱝としるしたり、