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世諺問答
十二月 問て雲、節分に、せうのもちいとてくひ侍るは、なにのゆへぞや、 答、この事さらにしりがたし、また五条天神に侍るよし申、彼天神いつよりあまくだりまします神とも見えず、儀式にものせぬ神なれば、さらにしりがたし、此もちいおくへば、物に勝といふくのう侍るよし、申つたへたるばかりなり、
問て雲、節分に、おけらおたくは、何のゆへぞや、 答、白朮は風気おさる薬にて侍るうへ、余薫あしきゆへに、疫疾の神の夜行する夜なれば、是おたきておそれしめんがためにて侍る、