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貞丈雑記
六飲食
一温糟粥の事、櫃司より十二月八日上之、かゆに味噌并酒のかすお少し四角にきざみて入煮也、右公家の説なり、又一説温糟、本は作紅糟、出于勅修清規、即赤豆粥之類也、下学集曰、訛転也雲々、貞丈按に、紅糟おうんざうとよむこと心得がたし、紅の字、うんの音無之、紅糟と温糟とは別物と心得べし、味噌と糟お入て粥にして天子へ奉る事、今もある事なれば、前の温糟の説お用べし、