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年中行事故実考
十二十二月
大晦日 除夜とも雲、除はつくるといふ訓あり、大晦日といふ字、東鑑二十八巻に出たり、人家所々に火お多くとぼす、福お得ると雲ひつたふ、和漢共にしかり、 熙朝楽事曰、除夕燃灯床下、謂之照虚耗、 信州諏訪にて岡見といふ事あり、高き山に登り、我家の方お見て来年の吉凶お占ふ、中華にては、正月七日岳に登り四方お望ば、陰陽の気おしづむる事お得て、煩お除く術なりと雲、 堀川百首 俊頼朝臣 ことだまのおぼつかなさに岡みするこずえながらに年はこすかな 李充人日詩曰、命駕升西山、寓目眺原儔、