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玉勝間
十四
氏族お腹といへる事
書紀清寧天皇御巻に、其腹所生星川皇子とある腹は氏族のこと也、宇遅(うぢ)もしくは宇賀良(うがら)など訓べし又欽明天皇御巻に、韓腹、推古天皇御巻に、八腹臣等などあるも皆然り、績紀にも卌二に、三腹逓任、卅八に臣八腹氏、四十に自余三腹者、また其人彦命子孫、東国六腹朝臣雲々、姓氏録秦忌寸条に、秦氏等一祖、子孫別数腹とある皆同じ、これもと韓国より出たる称なるべし、かの国には、郡お評といへるなど、此たぐひこれかれ有り、