[p.0016]
貞丈雑記
二/人名
一姓尸と雲事あり、姓はかばね也、氏は源平藤橘お始として、さま〴〵の氏あり尸もかばねとよむ姓と同訓也、源朝臣、藤原朝臣、平朝臣、橘朝臣抔の朝臣は、かばね也、姓(かばね)はさま〴〵の氏の貴きと賤とお分る為に定たる物也、姓は朝臣、王、公、首、造、連、県、村主、神主、使主、人、伊美吉、史、勝部、伊吉、直人、宿禰、臣、直、忌寸、氏、阿祇奈君、是等おかばねと雲なり、其氏によりて姓もそれ〴〵にかはるなり、清原真人、小槻宿禰、中臣連、酒部公などと雲類なり、姓氏録、姓名録抄などお見て知べし、