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肥陽軍記

蒲殿九州下向之事
範頼筑紫に著陣ありて、豊後の国府に在陣し、隣国に残る平家の党類誅し給ふ、肥前国牛尾山の別当志しお源氏に通ず、此時肥前の侍藤原季家、高木宗家、草野永平等戦功おつくして、各下し文お給はる、後関東の御家人と成、皆地頭職となれり、文治年中、季家に竜造寺村の地頭職お給り、即竜造寺お以氏とせらる、