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倭楽伝記

四座並喜多座の始等之事
金剛大夫おば坂戸家と雲、円満より六代目の弟の家にて、大和の内坂戸四百五拾石お領す、天正の頃の金剛は、小牧合戦に、三好秀次軍に随ひ、敗走の時は唯一人、秀次の供して討死す、其子なくして、千葉家の者お以て名跡に立る故、金剛が家は、千乗の支流と世に言伝ふ、