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明良洪範
十六
小西飛騨守は元内藤飛騨守と雲て、太閤秀吉公の臣也、博学なる故に、朝鮮陣の時、小西行長に副へて遣はされ、文事お司どらしむ、合戦大明に入て和義となる時、小西行長、己が名お異国へ伝へん事お量り、内藤お改めさせて小西と名乗らせ、大明へ使者に立たり、是に因て小西の名、大明迄とヾろけり、