有徳院殿御実紀附録

四

此安左衛門〈○山川忠義〉といへるは、性質健固なる人にて、〈○中略〉市人等恐るヽ事大方ならず、〈○中略〉山川白酒といふお商ふ者も、この人の苗字お呼事お恐れ、招牌にも山川の字おば削りさりしとなり、
〓称号
称号は、苗字の類なり、中古以降、居住の地、又は所領の地等お以て、姓氏の外に之お称せしに起りしこと、猶ほ苗字に異ならず、而して称号は、特に其人お尊敬するより起りしものなれば、親王家搢紳家等に限れるが如し、