[p.0428]
戴恩記

ある時秀吉公、〈○中略〉藤原氏おやのぞみみんと申されしかば、いとたやすき事なりとて、近衛殿〈○前久〉より其御はからひ有ける時、玖山公〈○九条植道〉聞召、五摂家(○○○)ともにいづれも今甲乙はなけれども、氏の長者とせらるヽ事は当家にきはまりたる事なり、近衛殿の御まヽにはなるべからずととがめさせ給ふに、〈○下略〉