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姓序考
氏上
符統朝廷八年春正月乙酉朔丙戌、布施朝臣御主人雲々、大伴宿爾御行雲々、並為氏上とあるは、大氏の氏上なり、天武朝廷五年六月、物部雄君連、忽廃病而卒、天皇聞之大驚、其壬申年、従車駕入東国、以有大功、降恩贈内大紫位、因賜氏上とあるは、小氏の氏上なり、物部連雄君は、自是以前の紀には、舎人朴井連雄君とみえしにて、こは物部朴井連〈後に物舐榎井連と雲に同氏なり〉なれば、物部の別家なり、