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保元物語

左府御最後附大相国御欺事
左大臣殿〈○藤原頼長〉失せ給ひて後は、職事弁官も故実お失ひ、帝闕も仙洞も、朝儀廃れなんとす、世以て惜み奉る、誠に累代摂禄の家に生て、万機内覧の宣旨お蒙、器量人に超、才芸世に聞へ給ひしが、如何有けん、氏長者たりながら(○○○○○○○○)、神事疎にして(○○○○○○)威勢お募れば、我不朋由、春日大明神の御託宣有、神慮の末こそ恐しけれ、