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橘窻自語

紋所おつくること、もとは車の紋よりおこれりといふこと、人々さたすることなりしが、車戸記に雑色当色赤色狩襖袴、以箔摸車文押とみえ、十寸鏡に徳大寺公清、もえぎの下襲、御家の紋のもかう雲々あり、参考するに車の紋よりといふこと分明なり、