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太平記

千剣破城軍事
城の大手に、三本唐笠の紋書きたる旗と、同き文の幕とお引て、是こそ皆名越殿より給て候つる御旗にて候へば、御文付て候間、他人の為には無用に候、御中の人々、是へ御入候て、被召候へかしと雲て、同音にどつと笑ければ、〈○下略〉