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枕草子

殿上のなだいめんこそ、猶おかしけれ、御前に人さふらふおりは、やがてとふもおかし、あしおとどもしてくづれ出るお、うへの御つぼねのひんがしおもてに、みヽおとなへてきくに、しる人のなのり(○○○)は、ふとむねつぶるらんかし、又ありともよくきかぬ人おも、此おりにきヽつけたらんは、いかヾおぼゆらん、なのりのよしあし、きヽにくヽさだむるもおかし、