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塩尻

昔人名倭訓 昔人の名、倭訓伝おしらずして、妄に称はいと俗なり、合間(よしちか) 董文(かほよし) 愛発(ちかなり)発生(ちかふ) 乙叡(たかとし) 訓儒(ときはか) 巨勢麿(ほせまる) 主復(ぬしふ) 在公(ありきん) 真能守(またのもり) 仁道(よしね) 直作(またなり) 弟藤(つぎふぢ) 五百城(いほのき) 三成(たヾひら) 玄(つる)上(うら) 千乗(ちしお)
此類多し、今しばらく藤氏上代の人名のみ、其一二お記す、菅家の祖宇庭お、うちにはと読が如し、熊谷入道蓮生は、れんせいとよむべし、
宇都宮入道蓮生は、れんしやうとよむべし、
僧名漢音呉音によみ来れる事の多し、其宗家に聞べし、恵果けいくは恵心えしそ等の如し、