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曾我物語

九月十三夜、名ある月に、一まんはこわう、庭にいでヽ、ちヽの事おなげきし事、
そも〳〵いづのくにあかざは山のふもとにて、くどうさえもんのぜうすけつねにうたれし、かはづの三郎が子二人あり、あにおば一まんといひて五つになり、おとヽおはこわうといひて三つにぞなりにける、