[p.0785]
古事記伝
二十二
郎女は、書紀景行巻に、郎姫此雲異羅菟咩(いらつめ)、と見え、天智巻に伊羅都売(いらつめ)、続紀廿二に、藤原伊良豆売などもあり、此等に依て訓お定むべし、又舒明紀に、郎媛、孝徳紀に娘などもあり、さて男に郎子、女に郎女と雲、伊羅(いら)は、伊呂兄伊呂弟(いろせいろと)などの伊呂、又入彦入姫(いりひこいりひめ)などの入などヽ皆同言にして、親み愛しみて雲称なり、